日本受精着床学会

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理事長挨拶

細井 美彦

日本受精着床学会理事長
細井 美彦

 日本受精着床学会の理事長に就任いたしました細井美彦です。堤治前理事長をはじめとする歴代の理事長が取り組まれてきた挑戦的ながら心行き届いた学会運営を継承していけるよう務めたいと思っております。

 日本受精着床学会は、1982年に飯塚理八慶応大学教授を発起人代表として、「受精並びに着床に関する研究を推進して、生殖学の発展に寄与し、人類の幸福に貢献する」目的の下に生まれました。その源流は、1950年ごろから生殖生理学分野において芽を吹き始めた様々な哺乳動物の体外受精研究を緒として、蓄積された情報とノウハウ、そして先人たちの情熱により結実した1978年の世界最初の体外受精児ルイーズちゃん誕生に遡ります。翻って日本では、1983年に東北大学が体外受精の第一例目として先陣を切り、その後年々増加の一途をたどり、日本産科婦人科学会の統計では、2015年には年間5万人を超える挙児にいたりました。そして現在では、不妊治療を支える生殖補助技術(assisted reproductive technology : ART)は大きく進歩するとともに、広く社会的に認知されています。この間、30年以上にわたる産婦人科医、泌尿器科医、胚培養士そして生殖学の基礎研究者が集まる本学会の活動が、ARTの分野で果たした役割は大きいと自負しております。

 本会では、主な事業として、毎年学術集会を行い、受精ならびに着床に関するARTの研究が医療に活かされることをめざして学会活動を行っています。さらに、ARTの発展につながる様々な学術的調査及び研究、関連学術団体との連絡および提携を行い、学術誌としては邦文の日本受精着床学会雑誌を発行、さらに、日本生殖医学会、日本アンドロロジー学会と協力して、英文のReproductive Medicine and Biologyを刊行しております。また、常に発展し続けるARTの質保証に資するART生涯研修コースや実技研修コースを毎年開催し、ARTに携わる医師や医療関係者の生涯教育や胚培養士のスキルアップに努めております。

 本学会は、不妊治療におけるARTの社会的認知がさらに広がり、国民の福祉に応えられるよう、より社会に開かれた学会を目指しています。その一環として、ARTを実施している学会員の所属施設を学会ホームページに掲載しています。今後、不妊症の患者様が診療施設を選択する際の参考となる情報を提供するためにも、開示内容を広げ患者様の目線に立った構成に努めていきたいと思っております。また、ARTに関する基礎知識やQ&Aなどの情報もホームページにアップしておりますが、さらなる充実を図ってまいります。

 本学会の発展は、より多くの不妊に悩む患者様に子どもを持つ喜びをもたらし、社会と人類の幸福に貢献できるものと信じ、これからも本学会の創設へと導いた先人の初心を忘れることなく学会活動を進めていきたいと考えております。私も、理事長として微力ながら日本受精着床学会の発展に尽力してまいりますので、会員の皆様には、活動へのご協力をなにとぞよろしくお願い申し上げます。

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