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生殖補助医療技術 ARTって何?

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Q17. ARTを受けるのに年齢は関係しますか?

 ARTは不妊症の夢の治療ではありません。年齢が高くなってもARTを受けることで不妊症が解決できると思っている方を見受けますが、ARTの治療成績は女性の年齢に大きく影響されます。
 年齢が高くなり、特に40歳以上では、まず卵胞刺激の段階で卵巣の反応が不良のため採卵まで進めない、採卵しても受精可能なMⅡ卵子が回収できない、正常な受精が見られない、受精後の胚の分裂が停止し胚移植ができないなど様々な障害が発生します。胚移植を行なっても胚の質の低下により着床・妊娠に至らないことがあります。また、妊娠後も流産率は37歳頃から上昇していきます。これらの結果が合算されてART治療成績は30歳代後半から急速に低下していきます。
 妊娠率の低下や流産率の上昇は胚の染色体異常に起因します(Q10参照)。ART適応のある方は年齢による妊娠率低下の影響を受けないうちに早めにART治療に移行されることが望ましいと思います。

(2017年7月7日 公開)

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